学ぶ姿
東京の一番弟子さん、活躍の場を増やしていっています。
5月5日、地元の端午祭りで、100人ほどの前で三味線デビュー。私のサポートはありません。(徳島にいるので)
その場にいた方から聞いた話では、格段に上達し、大変に上手だったそう。見れなかったのが残念!
端午祭りの前は、地元のホームコンサートに呼んでいただき、二人で30分ほど演奏してきました。
60歳を過ぎて三味線を始め、わずか2年余りで、一人で調弦からすべて行えるように。少しの音の狂いでも気づくようになりました。
端午祭りでは、音丸さんが歌い、美空ひばりがカバーした懐メロ「博多夜船」を、歌い手に合わせて弾いたようです。(歌謡曲を歌い手に合わせるのは、弾き唄いより難しいと思います)
ホームコンサートでは、「祇園小唄」「博多夜船」「野崎小唄」などを弾き唄い。
「端午祭り」では「十三夜」を弾きたかったようですが、不出来なため許可せず。どんなにダメ出しされてもくらいついてくる彼は、素晴らしいです。
とても謙虚で芸に真摯に向き合う。なので、お辞儀の仕方から三味線の持ち方、人前での振る舞いすべてを仕込んできました。彼が、どんな場所でも、一人でも、恥ずかしくなく演奏できるように。
先生冥利につきるとは、このことだと思います。芸を通じて、信頼関係が築かれる…。
後から、三味線経験者や音感の鋭い生徒さんは増えています。おそらく、その生徒さんが2年たてば、今の彼よりもっと素晴らしい演奏をするでしょう。
でも、学ぶべきは、「芸と教わる姿勢」。彼の行動すべてに頭が下がります。
私は、全員に対して同じことを伝えます。年齢も経験も関係ありません。吸収するかどうか、活かすかどうかは、その方次第です。
そして、私も先生から教わる立場。生徒さんから教えていただいたことを自分の身にも置き換えて、謙虚さを忘れず、邁進したいものです。