三味線をお教えしていて、これまでの自分の「常識」が、いい意味で覆ったことが何度かあります。

色々な方々との関わりの中で、経験浅い自分の見識がいかにちっぽけか気付かされます。

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昨日、かなりご年配の男性が「三味線の音色で唄おう倶楽部」にいらっしゃりました。

お耳も遠いご様子。でも、三味線が欲しいと。
「横に置いておくだけでも、ええんよ」とのこと。

(本当に??お稽古を受けずに?)と思っていたら、後日、お電話がかかってきて、「三味線はいつ頃になりそうか」と。

今日、ご訪問して届けて参りました。

約束の時間より少し前に着いたら、家の前で待機。お出迎え。

奥様もとても朗らかで、ご主人様を愛して尊敬していらっしゃるご様子。

ずっと仕事師だったご主人様の手は節くれ立って、早速バチを落として先が欠けてしまいましたが、三味線を長袋にそれはそれは丁寧に包む様子を見ていて、「ああ、いい方の元に、あの娘は嫁げて良かったなあ」と、安心しました。

次回のお稽古のお約束はしていません。
遠いから、、、と、ご遠慮なさっているご様子です。
その場で、取り扱いと弾き方をお教えしました。

このような経験は、初めてです。

「命ある限り大事にする」とおっしゃってくださったご主人様の言葉に、ジーンとなりました。

稽古を積み、上達を目指すのが芸事として当たり前のこと。それができる方には、ぜひそうしていただきたいと思っています。

でも、ずっと仕事をしてきたご主人様には「三味線を持つことが夢だった」。そんな方の願いを叶えるお手伝いが出来たことで、なんとも心癒されました。

その後、コンサートのお客様で今ご病気をなさっている方の元へお見舞いがてら、コンサートDVDを持ってご訪問。

実はお目にかかるのは初めて。季節のお便りを文通しておりました。

感激してくださったようで、手作りのクリスマスグッズをくださりました🎄

三味線を愛して、普及を願っています。

でも、三味線だけを愛しているのではなく、三味線を愛する全ての方との出会いこそ、もっとも大事に想っていることだなあと、改めて気づいた夜でした❣️